原子力発電は核燃料中のウラン・プルトニウムによる核分裂から発生するエネルギー、すなわち「原子力」を活用して発電します。原子力を安全に運用するためには、核燃料から安全かつ効率的にエネルギーを取出し、そこから発生する放射性物質や放射線を制御・管理することが必要です。
炉物理・放射線解析業務では、これら原子力のコアともいうべき重要な部分を担っています。

SERVICE 01

炉物理解析
原子力発電所では定期的に原子炉の運転を止めて安全のために検査を行っています。その際、エネルギーを十分消費した核燃料を数十体取出し、替わりに新しい核燃料を装荷します。これらの核燃料を適正に配置することで、計画された期間を「確実」に「安全」かつ「効率的」に発電することができる炉心を設計します。
また、原子炉の異常時にも核燃料の健全性が保てることや、緊急時には原子炉を安全に停止できることなども炉物理解析により確認しています。

SERVICE 02

放射線被ばく評価
原子力発電所内での放射性物質の移行・挙動を解析し、通常運転中や事故時に各設備内に蓄積される放射性物質の量や環境に放出される放射性物質の量を評価します。また、原子力発電所内の作業員や施設周辺の一般公衆の被ばく線量等も評価します。放射線被ばく評価は、設備毎の機能の違いや放射性物質の種類による挙動の違いを考慮し、設備設計や運用の変更・更新等に活かしていく業務です。

SERVICE 03

放射線遮蔽設計
原子力発電所内の遮蔽壁の設計や機器の照射量評価、バックエンド分野における放射性物質量の評価等、放射線が関係する幅広い分野の業務に携わります。
放射線遮蔽設計は、施設や設備の安全性を担保しつつ、過剰な設計とならないように、耐震や運搬などの様々な関連項目をバランス良く検討し、設備設計や運用等に活かしていく業務です。

主な解析コード

MCNP, Phits, DOORS, QAD, G33, ORIGEN,
NJOY, FRENDY, ADVANTG

SERVICE 04

臨界安全設計
原子力発電所、使用済燃料再処理工場や燃料製造工場の設備または使用済燃料を輸送・貯蔵する容器などウランやプルトニウムなどの核分裂性物質を取り扱う全ての分野に携わります。
核分裂性物質の配置や核分裂の連鎖反応を遮る構造材の使用などを考慮し、地震発生など様々な状況においても連鎖反応が収束していく「未臨界」状態のまま安全が確保できる設備設計や運用を設計する業務です。

主な解析コード

SCALE, MCNP, MVP